【ネタバレあり】「少女☆歌劇レヴュースタァライト」完全新作劇場版を見た後のTVシリーズ振り返り雑記(7話~12話)
こんにちは。前回に引き続き、TVアニメ「少女☆歌劇レヴュースタァライト」の振り返り記事です。今回は後半戦の7話~12話について、劇場版を見て新しい印象をもったシーンのことなどについてコメントしていきます。前回と同様、短文を箇条書きにする擬似Twitter方式です。それでは始めます。
7話
- 激昂かぁ……
- 決起集会での「おやつの時間はここまで」って一体何を指していたのか
- 大場の舞台少女としての誕生って九九組の中では一番遅いことになるのかな
- 「ちょっとこんなところまで撮るの?」狩りのレヴューでの押し倒しシーンでばらまかれた写真の中に、明らかに隠し撮りのやつなかった?
- ループ1周目のオーディションって5月14日開始じゃなかったのか?大場だけ遅れて参加?
- 「みんなのばななさんでいたいがために」オーディションでは本気を出すんですね……
- 新作で大場ななが演じてた超越者的な人格って、再演を繰り返してるうちに発生したやつなのかな
8話
- 「行こう、あの舞台へ。輝くスタァに、ふたりで」TVシリーズでひかりが言ってたのか
- 王立演劇学院の公演ポスターもトマトモチーフなのかな
- 死せる舞台少女と舞台少女の死ってどういう関係にあるんだろう。見ながらの実況では考えがまとめきれんな
- ひかりのキラめきが残ったのは、再演のループ中は毎回オーディション敗退してたけど今回が特別だったのか、オーディションの参加自体が今回のイレギュラーだったのか
- ひかりと戦ってるときの大場がちょっと演技入ってるよね。ちゃん付けで呼んでるから演技か素の人格か微妙だけど
- 「もう一度舞台少女になれた」今見るとダブルミーニングになってるのか
- そっか、華恋もクロディーヌに勝てるくらい強くなってたんだ
9話
- 毎回のループ中、大場はどんな気分で100回の準備期間を過ごしてたんだろう。まさか、舞台少女の死ってこの期間に見たのか?
- 大場の別人格っぽいあの演技って、真矢の言う「空っぽの器」なのかな
- 戯曲スタァライトのクレールは約束を忘れちゃったけど、ひかりはかろうじて覚えていることができたって違いがあるのか。12話の運命の舞台でのひかりはここをなぞってるんだな
- てか、クレールが塔に幽閉されるくだりは読み聞かせしなかったのか。やっぱり戯曲本は華恋への未練として残したものだったのかな
- 狩りのレヴューでななが勝ったらどうなってたんだ?そもそも、純那が自分で上掛けを落としてしまった場合、それは勝ち扱いになるのか?ワイルドスクリーンバロックに「勝ち」という概念はあるのか?
- そっか、ひかりのキラめきが残るだけじゃダメで、華恋の飛び入りがないと再演は崩れなかったのか?
- 大場も華恋も、自分の運命の舞台の「その先」がないって点は共通してるのか。皮肉なもんだな
- こんなにたくさん励ましの言葉をかけてあげたのに、どれだけ届いていたんだろうか?再生讃美曲の「いつか誰かをその言葉で その温度で私を 救うの」って歌詞もめっちゃ怖かった
- じゅんななな幸せになってくれ……
- こっちの「幸せ」を勝手に押し付けてごめんなさい。俺きっショ……
- 新作で純那から「また今度」って言ってもらえたのが「キラめきに手が届いた」ってことなのかな
10話
- 11話の感じだと大場は敗退=キラめき没収って知ってるっぽいのになんでこんな無邪気なんだろ
- 天堂真矢がお前のこと忘れるわけないだろうが!
- 「私と、私たちになってくれて」は、「一人だけではスタァを諦めてしまいそうだったけど、一緒に目指してくれてありがとう」ってことでいいのかな?
- 「みんながどんな運命の舞台を選ぶのか」ちょっとワクワクしてるじゃんこいつ
- ここのstar divineテンション上がったなぁ
- 「天堂真矢は負けてない!」からの「真矢とクロディーヌはお互いを認め合うことができました」だけだと、「ライバルという役割」で終わってしまうんだな。クロディーヌが真矢を剥き出しにするターンが必要だったんだ
- お前はいつもそうだ!愛城にとってお前がどれだけ大きな存在かを理解せず、勝手に愛城の前から姿を消す!
11話
- 落とされた華恋、劇場版冒頭と同じポーズとってるやんけ
- エレベーターが塗りこめられてる!(ロロロばっか見てて忘れてた)
- ひかりと一緒にスタァを目指していないと舞台少女として死んでしまうし、一緒にスタァになってしまった後は次の舞台が見つからないから死んでしまうし、それを避けるためには「スタァを目指し続ける=自分が舞台の上にいることを無視する」という停滞に陥ってしまう(ここちょっと雑だね)。詰みじゃん
- トマト、色んな説があるけど自分は心臓だと思います
- 「覚えてる?あの約束のこと」への返事として、あの一人芝居の運命の舞台のチケットを送るってのはどういうことだ?口に出したのか心の中で言ったのかはわからんが、「覚えてるよ、あの約束のこと」って答えたことと対応してるのか?
12話
- 運命の舞台の燃料は舞台少女のキラめきで、ワイルドスクリーンバロックのトマトはキリンの体の一部ってことでいいのかな。うーん、キリンが自分を燃料にできるならなんでオーディションなんてやったんだ?
- ここでも真ん中の歯車は時計回りか
- 上掛けを落とされてもセリフを止めなかったから舞台装置が応えてくれたということ?
- 劇場版のキリンがオーディションじゃなくてワイルドスクリーンバロックをやったのって、運命の舞台には満足したからか。で、今度は燃料として舞台少女のキラめきを拝借するのではなく自分が燃料になる必要があった、と。
- そうだよ、華恋はお前の求めていたスタァだったんだよ。なのにお前は……!
- 新作見る前は、オーディションというシステムを終わらせる話をやるのかと思ってたけど、それはもうTVシリーズで決着がついてたんだな
- 「9人の舞台少女たちが紡ぐ、新しい永遠の物語」からあの劇場版、本当にお見事でした
以上です。拙い文章にお付き合いいただきありがとうございました。劇場版そのものについてもまとまった感想を投稿しようと思います*1。その時はよろしくお願いします。
【ネタバレあり】「少女☆歌劇レヴュースタァライト」完全新作劇場版を見た後のTVシリーズ振り返り雑記(1話~6話)
こんにちは。1年半ぶりの記事更新ですが、今回はZガンダムではない別のアニメを扱います。*1早くも3回目にしてブログタイトルを無視した記事を投稿するとは先が思いやられますが、お付き合いいただけると幸いです。
さて、今回は2018年放送のTVアニメ「少女☆歌劇レヴュースタァライト」についての振り返り記事となります。本作は舞台、アニメ、スマホアプリなどの多媒体で展開するメディアミックス作品です。2018年夏にTVシリーズが放映、昨年(2020年)にはTVシリーズ総集編が劇場版として公開され、今年(2021年)は6月4日(金)に完全新作劇場版が公開されました。
新作公開前に、これまでのシリーズで気になっていた部分を自分用にまとめておこうというのが本記事を書くきっかけだったのですが、なんだか書く気にならず、結局公開には間に合わせることができませんでした。*2そういう訳で少し気落ちしながら新作劇場版を見に行ったのですが、これがハチャメチャに面白くて憂鬱が吹き飛んでしまったので、メモ書き程度のものでもいいから投稿しておこうという気持ちになりました。今回はTVシリーズの前半戦、1話から6話までの振り返りメモになります。
記事の形式ですが、1話ごとにセクションを区切って、短文を箇条書きで並べていくやり方にします。早い話がTwitterの代わりです。ネタバレはしたくないし、かといってふせったーに投稿するのもめんどくさいので、ここに投げてしまうことにしました。それでは、始めます。
1話
-
髪飾り、さぞ大事なものなんでしょうな……。新作を見た後だと「約束」というワードが「呪縛」「束縛」としか読めない
-
新作はモブの描写がすごい丁寧だったなぁ。予算を感じた、っていう下世話な感想もあるし、九九組のメンバーが集団の中の個人であることをハッキリ表現してたと思う
-
なんでここの華恋こんなに弱気、というより真剣さが足りないんだろ。ひかりがいないスタァライトだったら主役じゃなくてもいいのか?
-
真ん中の歯車は時計回り
-
あんなに「再会は舞台の上で」って言ってたのに、学校で会うのはいいのか?
-
この魚のTシャツ新作でも着てなかった?
2話
-
死んでなかった頃の純那だ。てか、新作の大場ななさん、なんか別人格いなかった?あくまでそういう演技?再演のやり過ぎで超越的な存在になってしまったのか?それとももともと?
-
このまひるが競演のレヴューをやるようになるんだな、強い女だ……
-
レヴューの開催ってどうやって決まるんだろ?
-
保健室で純那と二人きりになった大場が何やらかすかわからんくて怖い
-
ひかりって、華恋の代わりに参加した形になるのかな?
-
新作ではレヴューシステムについて何か説明があるのかと思ってたけど、いざ見るとそういうの期待する方が明らかに的外れだとわかるな(少なくとも作ってる側に説明する義務はないし、見る側が読み取るしかない)。「舞台装置」以上の説明が必要がないし、なんなら「聖鼻毛領域(ボーボボワールド)」って言ってしまってもいい気がする
-
2話でのギラギラっぷりを改めて見ると、大場がいかに純那の死に失望していたかがわかるな
-
てか、武器(弓)についてる宝石破壊するのって上掛け落とすより舞台少女的にやばくないですか?
3話
-
クロディーヌもこれがああなるのか……という感慨がある
-
握手を求めたときの真矢は空っぽの器を演じているときの真矢なんだろうな
-
この「ひかりちゃんと一緒に」から卒業させるのが新作だったんだな……。YouTubeで公開されてる冒頭映像のやつは、ひかりが本心を隠したまま荒療治的にそれをやろうとして失敗したやつだと解釈しています。ひかりに本心をさらけ出させたのが、まひるとの競演のレヴューだったのは本当にいいと思う
-
「あなたは何を差し出した」で、真矢が色々差し出した結果があの空っぽの器なのかな
-
「星に挑む気高き意志」から新作のあれなんだから、クロディーヌは本当にすごい
-
「されど、あの子の情熱の炎は」で真矢がちょっと揺らいでるのがわかる
4話
-
オープニングで真矢にギャンギャン言ってるクロディーヌ大好き
-
「お手紙出しても返事来ない」って、届いたとしてもお前読もうとせんやんけ!
-
新作の真矢クロレヴューの前哨戦だな、エッチだ
-
新作クライマックスの再生産シーンでひかりの「戻ってきて華恋!」的な叫びが聞こえたけど、あれは「生き返って」「約束の呪縛から解放されて」って意味なのか、「私との約束に縛られた華恋のままでいて」って意味なのか、どっちなんだろう
5話
-
華恋が男女グループでマック(ぽい場所)行ってだべったりする普通の中学生生活を送っていたところを見た後だと、舞台少女の「普通の喜び、女の子の楽しみ……」というイレギュラーさが際立つね
-
この自信のないまひるが新作でひかりの背中を押せるまでに成長したの本当にすごい
-
まひるは5話での再生産がそのまま新作につながってる
6話
-
トップを目指さない香子なんて双葉が好きになった香子じゃない、からの約束のレヴューで香子が再生産されたのが、新作では「ふたりで世界一にならんとな」の約束を双葉が守らなかったってことで香子からレヴュー仕掛けてるの、オーディションを最大限に利用して喧嘩しててすごい
-
クロディーヌのナイスアシストっぷりよ……
-
新作のレヴューは全部「オーディションの私物化」だったの笑うな。てかあれはオーディションなのか?ワイルドスクリーンバロックって何?キリンのオーディションの一プログラム?
-
「やあっと、止めてくれた」大好き。双葉への告白でしょこんなん
-
魅せられた方が負け、ってのをめちゃくちゃハッキリやってくれて感無量
-
香子も、天堂真矢の人間性を露出させるのに成功した(お菓子トラップ)一人なんだな
以上です。Twitterに投稿するのと同じ感じで書いたので、ブログの文章として読むと見苦しい点が多々あると思われますが、他人の感想に飲み込まれてしまう前に自分でも色々書いておきたかったのでとりあえず投稿してしまうことにしました。*3ここまで読んでくれた方、拙い文章に目を通していただいてありがとうございました。
日めくりZガンダム 1
1日「カミーユが男の名前でなんで悪いんだ!?俺は男だよ!」
こんにちは。「日めくりカレンダーで振り返るZガンダム*1」1日目は、カミーユがガンダムに乗るきっかけとなったあの事件に関するセリフです。それでは、カミーユの行動に焦点を当てながら第1話「黒いガンダム」を振り返っていきましょう。
赤いスーツのパイロットと、赤いモビルスーツ
第1話「黒いガンダム」は宇宙空間からスタートします。まず初めに登場するのは、赤いノーマルスーツを来た男性パイロットです。赤い男は赤いモビルスーツを操縦しており、なんとなく既視感を感じさせますね。赤いモビルスーツに同行するのは、同型で黒色の地味なモビルスーツ2機です。赤い機体に乗っているのが上官、黒の機体はその部下でしょう。上官が2人の部下に話しかけますが、その声は1stに登場した赤い彗星、シャア・アズナブルそのままです。2人の部下が「搭乗して日は浅いが操縦にはもう問題がない」「自分らはそうやって一年戦争を切り抜けてきた」と言うと、シャア声の上官は「過信は自分の足をすくうぞ」と釘を刺しました。会話からは、部下の階級と名前がアポリー中尉とロベルト中尉、上官の階級と名前はクワトロ大尉だとわかります。何やら作戦行動中のようですが、特に詳細は語られず、コロニー内のシーンに切り替わります。
主人公 カミーユ・ビダンの登場
ハイスクールの空手部の活動風景から始まります。副主将が見事な技を披露して得意気になっていると、緑髪の青年がやけに元気な声で「病欠します!」と宣言して逃げるように道場から立ち去りました。青年は校舎の入り口にいたキャプテンに捕まりビンタを食らったものの、上手に受け身をとって再び走り去って行ってしまいました。
青年が学園内を走っていると、女子学生が追いかけてきます。女子学生は青年を「カミーユ」と名前で呼びますが、彼は「言うなよ、カミーユってのが俺だって、誰にだって分かってしまうだろ」と言っています。カミーユはどうやら自分の名前を気に入っていないようです。
カミーユはパーキングから車を出しました。*2先ほどの女子学生も助手席に飛び乗ってきますが、カミーユがそれを嫌がる様子はありません。二人はそこそこに親しい仲なのでしょう。1stではアムロの幼馴染としてフラウ・ボゥが登場していたことが思い出されます。カミーユの向かう先はどうやら港のようですが、女子学生はクラブをサボって何度も港へ行くことを「いけないわよ」と注意しています。
「女子学生」と何度も書くのは煩わしいので、彼女がファ・ユイリィという名前であることをここで明かしておきます。
カミーユとファの二人は公共交通機関らしきリニアカーに乗り換えて港に向かいます。カミーユは一刻も早く港に着きたいようで、発車までのカウントダウンを省略させるなどせっかちな一面を見せたほか、爪を噛む癖をファに注意されたり、リニアカーから降りた無重力帯でワタワタする様子を今度は機械音声に注意されたりなど、子供っぽいところもあるように感じられます。
リニアカーがコロニー外壁を移動するところで、これからの展開を予想させる意味深なシーンが入ります。カミーユは初めのうち宇宙の眺めを楽しんでいましたが、シュンシュンシュンシュン…というSEが流れて急にハッとした表情になります。カミーユが目線を移した先には宇宙空間を移動する3つの光が見えました。これは先ほどの3機のモビルスーツです。クワトロ大尉のコックピットにもシュンシュンシュンシュン…というSEが流れ、大尉は「この感触…アムロ・レイ?ララァ・スンか…?」と呟きました。1stガンダムでも見られた、ニュータイプ同士が感応し合うあの現象ですね。カミーユがニュータイプであることを示す描写はこの後もチラホラ出てきます。
1stとのつながり
カミーユがクラブをサボって港に来た理由は次のシーンで明らかになります。カミーユは、地球からの輸送船テンプテーションを見に空港まで来たのです。テンプテーションのキャプテンは一年戦争でおなじみのブライトさん。前作の登場人物の名前が出るのはこれが初めてです。(2020.02.03訂正:先ほどのシーンでクワトロ大尉が「アムロ・レイ」「ララァ・スン」の名前を出していました。)カミーユとファの会話では説明なしに名前が登場しており、ブライトさんが一年戦争における貢献者として有名になったのだろうと想像できます。
「講演会でサインをもらったことがある」などのセリフからは、カミーユがブライトさんに憧れている様子がわかります。ここで、カミーユとファとの間で意見が分かれたのは、「ブライトがニュータイプか否か」です。1stガンダムで描写されているように、ブライトさんはアムロのようなニュータイプではありません。ブライトさんが講演なんてするのであれば、自分が関わったニュータイプ、アムロ・レイとオールドタイプたる自分を比較して語る場面もあったのではないかと私は思うのですが、講演を聞いたカミーユはブライトさんがニュータイプだと考えています。カミーユは、ブライトさんがニュータイプだと考える根拠を「ホワイトベースの艦長をしていた」こととしています。
ここで私が思い出したのはF91における「ニュータイプ=モビルスーツのスペシャリスト」というとらえ方です。F91は逆シャア(U.C.0093)から30年後の物語であり、ニュータイプという概念は「昔のもの」として語られています。「思念を感じとることができる」「直感に優れている」など、ニュータイプのもつ様々な側面が削ぎ落とされて伝わった背景には時間の流れというものもあるでしょう。しかし、そもそもニュータイプが活躍していた当時から、一般の人々のニュータイプに対する認識はその程度のものだったのではないかと私は考えています。一般人がニュータイプを「戦争で活躍できる才能」程度にしか捉えていないのであればホワイトベースのクルー全員をニュータイプと考えるのも無理はありません。後々の話数では、連邦がニュータイプに対して警戒心をもっていたという描写も登場します。ブライトさんも、公的な場でニュータイプについて詳しく話すことを制限されていたのかもしれません。*3
雉も鳴かずば…
カミーユは到着ロビー(壁に「WELCOME GREAN---」の文字)に向かいました。どうしてもブライトさんに会いたいようで、ファの制止も耳に入っていません。ロビーには黒い制服の一団がおり、カミーユはそれを見て「ティターンズか」と忌々しそうに呟きます。ティターンズは地球連邦内の組織の名称ですが、カミーユはティターンズを好ましく思っていないようです。金髪の隊員が「ティターンズらしくなってよく来てくれた」と、別の隊員を歓迎しています。この金髪の隊員がファの「カミーユ!」という声を聞き、ロビーの入り口に視線を移したところでカミーユ本人を目撃しました。この時、金髪の隊員は「カミーユ?女の名前なのに。なんだ男か」と、後々のティターンズ崩壊を招く原因となった歴史的失言をしてしまいます。このセリフは深く長いエコーがかけられ、サイケな背景とともにカミーユの心に侵食していく様子が描写されます。
険しい表情でツカツカと歩み寄るカミーユ。それに気づくも金髪の隊員は「カクリコン中尉の知り合いか?」と暢気な勘違いをしています。そして問題のシーン。カミーユは「ナメるな!」と叫び、金髪の隊員に強烈なパンチを食らわせました。ここで登場するのが、日めくりカレンダーの記念すべき1日目のセリフ「カミーユが男の名前でなんで悪いんだ!俺は男だよ!」です。
カミーユが自分の名前を好ましく思っていない様子は冒頭の学園のシーンで描写されていましたが、その原因は「カミーユ」という名前の女っぽさにあったようです。カミーユはアルファベット表記でKamilleです。画像検索をするとお花が出てきました。これはカモミール(Chamomile)というお花で、Kamilleはそのオランダ語名です。和名のカミツレはここからきているらしいです。
「カミーユ」とカタカナ表記で調べると「Camille」というフランス語圏の人名についてのWikipedia記事がヒットし、その中では大天使カマエルに由来すると説明されています。別にお花のカミツレが由来ではなさそうですね。消すのももったいないので文字サイズだけ小さくして残しておきます。
日めくりカレンダーにあるカミーユの人物紹介には「名前のことを中傷したティターンズの士官を殴りつけMPに逮捕される(ちょっとだけ改変)」とありますが、「中傷」というのはカミーユ視点でのとらえ方だと私は思います。次のシーンで描写されているように、殴られた直後の金髪の隊員は殴られた理由を分かっていません。あえて分からないフリをして、相手のコンプレックスをさらに刺激するというタチの悪い企みをしていた可能性もありますが、そこまで悪賢い人間ではなかったと思います。「なんだ男か」発言は金髪の隊員にとって単なる独り言だったのでしょう。Zガンダムという物語の歯車を大きく進ませた要因の一つが、女好きのお調子者の独り言だったというのはなんとも皮肉なもんです。
さて、本編に戻りましょう。当然ながらティターンズ隊員に手を出したカミーユは取り押さえられてしまいます。カミーユが「言っていいことと悪いことがある!」と言うと、殴られた金髪の隊員は「何を言ったんだ、俺が」と尋ねました。この時点で、金髪の隊員は自分の言動のどこに殴られる理由があったか分かっていないはずです。カミーユが「男に向かって『なんだ』はないだろ」というと、金髪の隊員はようやく殴られた原因を理解し、「なら男らしく扱ってやるよ!」とカミーユの額をつま先で蹴り上げました。人のコンプレックスに付け込んだひどいやり口ですね。
この金髪の隊員はカミーユとの因縁が深く、この先の話でも登場するのですが、私の記憶の限りでは、こいつがカミーユより優位に立てたのはこれが最後だったと思います。*4
黒いガンダム
カレンダーノルマを回収したところで場面は再び宇宙です。赤いスーツのクワトロ大尉がコロニーへの侵入を試みます。大尉はコロニーを見て「ジオンの寄せ集めで作ったコロニーとは言うが、ティターンズの秘密基地という話だ」と言いました。先ほどのシーンで到着ロビーにティターンズがいたのは、何か秘密裏に作戦が進行しているのかもしれません。
(2020.02.03追記:以下の文章では2019.12.1の投稿時点で勘違いしていた部分に訂正が入れてあります。2日目の記事で解説していますが、この時クワトロ大尉が侵入したのは、カミーユのいたコロニー(グリーン・ノア1)ではなく、グリーン・ノア2という軍事コロニーでした。第1話でも、この2つのコロニーが別物であることは画面から読み取れるのですが、テロップやナレーションによる説明がなかったため私は見逃してしまいました。左側の画像がグリーン・ノア1、右側の画像がグリーン・ノア2(グリプス)です。)
一年戦争から7年が経ち、平和なコロニーではセキュリティもゆるゆるです。監視員の一人はクワトロ大尉の侵入した23番ゲートのエアロック解除に気付きますが、もう一人は「コロニー公社の若造が研修中だとさ」と軽く流します。監視カメラはないのかよ…。それに続いて「グリーン・ノア2でか?」「グリプスって呼べよ。大佐に怒られるぞ」「ふん、気取っちゃってさ」というやりとりがあります。どうやらコロニーにはグリーン・ノア2/グリプスという2つの呼び名があることと、「大佐」という人物にはコロニーの呼び名を変更するだけの権力があり、皆から畏れられているということがわかります*5。クワトロ大尉の言っていた「ティターンズの秘密基地」にも真実味が出てきました。
クワトロ大尉が居住ブロック内部に侵入して偵察を始めると、モビルスーツとドックを発見しました。もうティターンズの基地で間違いなさそうです。霧が深くなり視界が悪くなると、クワトロ大尉は「潮時か」と、コロニーからの脱出にかかります。1stでは、ザクに乗ったジーンが「シャア少佐だって、若くして戦果をあげたんだ!」と思わず攻撃をかけてしまい、そこからアムロのガンダムパイロットとしての活躍が始まったことを考えると、ジーンとは対照的に潔い行動です。
居住ブロックの出口に向かうクワトロ大尉でしたが、大尉は飛行中の機体と危うく接触します。怪しい侵入者を見つけたモビルスーツは、早速大尉を追いかけてきました。クワトロ大尉に接近するモビルスーツはなんとガンダムです。これが今作におけるガンダムの初登場となります。1stと違うのはなんといってもその色です。第1話のサブタイトル「黒いガンダム」はこのガンダムからとられたものでした。左肩には「01」とマークされています。
黒ガンダムはクワトロ大尉を狙って発砲しますがモビルスーツが人間を狙撃できるはずもありません。結局、ガンダムはクワトロ大尉にうまいことまかれてしまいました。大尉は先ほどの侵入口から逆に戻って自分の機体に戻ろうとします。コロニー職員が必死に捕まえようとしましたが、全く相手にはなりません。このザマを見てクワトロ大尉は「こんなものか…」「まだまだ組織は出来上がっていないということか」とコメントしました。大尉の機体が発射する際、スラスターの噴射で吹き飛ばされるコロニー職員の姿がなんとも哀れです。
次に、クワトロ大尉の部下、アポリー中尉とロベルト中尉がコロニー外からのグリーン・ノア1の外から偵察を行っている場面に切り替わります。アポリー中尉がコロニーのガラス部分からカメラで中を覗き込むと、先ほどの黒いガンダムが写りました。コロニー内グリーン・ノア2のクワトロ大尉と、コロニー外グリーン・ノア1のアポリー中尉の両方がガンダムの証拠を捉えたことになります。この黒いガンダムは「NEWガンダム」(νガンダムは逆シャア)、「Mk-II」と呼ばれ、本コロニーでの開発が噂されていたようです。アポリー中尉は、ロベルト中尉にクワトロ大尉と接触するように言いました。クワトロ大尉が、コロニーグリーン・ノア2内でモビルスーツおよびドックを見つけたところで偵察を終了したことと合わせて考えると、今回出動した3人の目的はガンダムだったと考えられます。
カミーユの脱走
再び場面はコロニー内、カミーユの取り調べシーンです。当然、おでこを蹴られておしまいというわけにはいきません。取り調べをしているのはMP(憲兵)ですが、先ほどカミーユを取り押さえたMPよりもいい服を着ているように見えます。MPの中にもティターンズとそれ以外がいたりするのでしょうか。MPはカミーユに、ものすごい剣幕で「エゥーゴを知らないだと!」と詰問します。また何か新しい名詞が出てきましたね。
カミーユが一向に答えないため、MPは何かのファイルを見ています。カミーユの情報が書いてあるようですが、こんなものが準備されているとは恐ろしいですね。ファイルにはカミーユのこれまでの表彰歴があり、ホモアビス大会優勝、ジュニアモビルスーツ大会優勝などの輝かしい成績を残していたことが明らかになります。柔道だけじゃなかったんですね。カミーユという女っぽい名前に相当なコンプレックスを持っていたらしいことがここまで描写されており、これらの趣味もその反動ではないかと思います。MPは「既に実戦で使えるほどの成績がある」と評しますが、カミーユは手錠で拘束された両手と、肩をこわばらせ、険しい表情を崩しません。何か軍隊嫌いのようなものが感じられます。
とりあえずカミーユを褒めてみる作戦に見切りをつけたのか、ここでMPは先ほどの話題に戻ります。MPは「エゥーゴの分子でない者がなんで、なんでティターンズに喧嘩を吹っ掛けるんだ!」と怒声を上げ、机をバンと叩いてカミーユに問い詰めます。「エゥーゴ」というのは何らかの運動団体で、ティターンズと対立しているようです。さらにMPはエゥーゴの悪口を続けます。「エゥーゴというのが宇宙に住む人間たちの独立自治権を求める運動だというが、そりゃ嘘っぱちなんだ」「ジオンの真似をして地球に住む人々を非難しているだけのくだらない連中」などと酷い言いようです。エゥーゴは、1stにおけるジオン軍のような、スペースノイド・スペースコロニー側の勢力に属しているみたいです。1stでは、ジオン軍は主人公アムロの所属する連邦軍と敵対する存在であり、作中の細かい機微を色々無視した翔べ!ガンダム的世界観でいえば悪役にあたる存在でした。しかし、本作Zガンダムでは、主人公のカミーユを殴るわ蹴るわ怒鳴るわと、ティターンズの方がいかにも悪役っぽく見えます。
いくら怒鳴ってもカミーユの供述を得られないため、MPは「いつまでも強情を張っているがいい!」と吐き捨てるように言って取り調べ室を出ていきます。カミーユはようやく緊張から解放されて脱力し、顔を下に向けました。その時、カミーユは何もないはずの取り調べ室の床面から、夜の星空のように宇宙空間が見えていることに気づきます。「気のせいだ…疲れているんだ…」とカミーユは自分に言い聞かせますが、床面に見える宇宙空間は消えません。
カミーユが呆然としていると、スーツ姿の男性が取調室に入ってきて、カミーユに釈放を告げました。先ほどのMPも一緒です。スーツの男は「カミーユ君、スポーツマンはもっとハキハキしなくちゃな」など、MPとはうってかわって紳士的な言葉遣いをしています。スーツの男は「君が身分不詳のスペースノイドなら4,5日は彼にかわいがられるところだ」と続けます。このセリフから、カミーユは地球出身、いわゆるアースノイドであるか、またはある一定の身分をもった人物であることがわかります。後者の「身分」というのはカミーユの母親が関係しており、軍に拘束されたカミーユを「お迎えにきた」と言えば釈放してもらえるくらいには、カミーユ母はお偉いさんのようです。手錠を解かれたカミーユはやっと言葉を発しますが、そのことをMPにからかわれ、MP相手に再び暴力沙汰を起こしてしまいます。どうでもいいですがこのMPはマトッシュという名前のようです。せっかく釈放だったのに再び取り押さえられるカミーユ。もう今度は助かる見込みがなさそうです。
するとその時、取調室がガタガタと揺れ始め、テーブルとスーツの男が倒れてしまいます。次の瞬間、天井が粉々に崩れ、破片がカミーユ達の上に落ちてきました。倒れたカミーユが視界を取り戻したとき、穴の開いた天井から、先ほどクワトロ大尉と接触した黒いガンダムの頭部が見えました。今度の機体は「03」とマークされています*6。しかし、マトッシュに4,5日かわいがられるかどうかの瀬戸際のカミーユにとってはガンダムなどどうでもいいことです。破片を払いのけてカミーユは取調室から逃げ出しました。当然カミーユを取り押さえていたMPが追いかけますが、基地の中は負傷した連邦軍の兵士でいっぱいで満足に追いかけられず、あっさりと逃げられてしまいました。
右往左往する兵士たちの声を拾ってみると「こっちにも救護班をよこせ!」「Mk-IIが落ちたんだとさ!」「3号機か2号機かわかってんのか!?」などのセリフが飛び交っています。ガンダムはクワトロと接触した01、墜落した03、そして2号機の3つが存在しているようです。
ロビー内でカミーユは迎えにきた母親と出くわします。カミーユ母は軍服を着ていないので、先ほどのスーツの男はカミーユ母の同僚(部下?)ではないかと私は思いました。2回も暴力沙汰を起こしてしまったカミーユは、母親を一瞥してそのまま逃走を続けます。
カミーユの逃亡
混乱に乗じて玄関口までたどり着いたカミーユですが、1つのシーンで立て続けに情報が開示されます。2つのポイントに注意して振り返ってみましょう。
基地に背を向けて走り去るカミーユの背後で、玄関口前に一台のバギーが止まりました。
- 1つ目のポイントは兵士の「ジェリド中尉だとよ。無茶のしすぎだよ!」というセリフです。ガンダムの墜落事故を起こしたのはジェリド中尉という人物だとわかります。
- 2つ目のポイントは、兵士がバギーから降りた後のことです。カミーユは「車に背を向けた状態で」バギーが運転可能なことに気づきました(このシーンではなぜかギアが光って見えています)*7。シャアとカミーユが感応した時のシュンシュンシュンシュン…というSEも流れています。カミーユが回れ右してバギーに乗り込み逃げようとすると、そのすぐ横をブライトさんの乗ったバギーが通過していきました。カミーユは一度ブライトさんと同じ方向へ車を発進させた後、方向転換して基地から離れていきます。
私は、第1話の時点でカミーユにはガンダムに乗る意思などサラサラなかったと読み取りました。その理由が、続く2つのシーンです。検問所突破シーンの直前、バギーで逃げるカミーユの背後にガンダムが写り、カミーユは振り返って基地から(ガンダムから)遠ざかっていることを確認しています。検問所突破後には、カミーユが本部ビル裏側に回り込み、ガンダムを遠巻きに見ているシーンが入るのですが、カミーユは「俺が逃げ切れるまで、そこに座っていてくれよ」と発言します。これは事故現場に人が集まっているどさくさで逃げてしまおうという意思の現れでしょう。*8
カミーユは、コロニーの壁にかかった橋を渡る寸前で車から飛び降り、道路わきの草地に飛び込みました。直前には何かに気づいてハッとする思わせぶりなシーンが挿入されているのですが、これは「車だと足がつく」とかなんか考えていたのでしょうか?気になるところです。
車を乗り捨てたカミーユは「こんなことしちゃって、俺、どうするんだ…?」と呟きます。「こんなこと」がどんなことだったのか今一度振り返ってみましょう。
- ブライトキャプテンに会いに空港へ行く
- 金髪のティターンズ隊員の独り言に腹を立て、思わず殴りかかる
- 拘束され、取り調べを受けるが、ママがお迎えに来てくれたことで釈放される
- あともうちょいで釈放、というところでマトッシュの挑発に乗ってしまい再び暴力沙汰を起こす
- ガンダム墜落事故のどさくさに紛れて取調室を脱走
- 乗り捨てられたバギーを第六感で察知し、盗難して乗車
- 検問所を突破
- バギーを乗り捨てて、道路わきの草地へ逃げ込む
ざっとこのような感じです。まあ捕まったら最後、お家へ帰るのは数年ほどかかりそうですね。「こんなことしちゃって、俺、どうするんだ…?」という心境は皆さんけっこう経験があるかと思いますが、どうもカミーユはやり過ぎてしまう傾向があるのかもしれません。第1話におけるカミーユの登場シーンはここまで、カミーユが俗にいう「詰み」の状態になったところで終了となります。
続編第1話における「ガンダム」
墜落したガンダムのパイロット、ジェリド中尉ですが、ガンダムを背後に逃走するカミーユのシーンと、検問所突破のシーンの間に挿入された事故現場のカットから正体が明らかになります。墜落したガンダムは、ビルにもたれかかるような、なんとも情けない姿勢をとっています。コックピットが開くと、登場したのは「なんだ男か」発言のあの金髪隊員です。こいつがジェリド中尉だったのです。こんな鼻持ちならん奴がガンダムを操縦し、あまつさえ墜落させたというのは、初見の視聴者に大きなショックを与えたことでしょう。ここまで(そして第1話終了まで)、ガンダムの活躍シーンはゼロです。コックピットを出て周りの状況を確認したジェリド中尉は「こりゃあ、始末書じゃあ済まんかな…」とつぶやきました。顔にはひきつった笑いを浮かべており、苦し紛れの冗談を言ったかのようにも見えます。*9ここでシーンはカミーユの検問所突破に切り替わります。
戦艦アーガマの登場
さて、カミーユが詰んでしまったところで場面は宇宙に切り替わります。アポリー中尉はクワトロ大尉と接触し、隕石の陰で何やら会話をしていたようです。おそらくNEWガンダム発見についてのことでしょう。報告を受けたクワトロ大尉は「アーガマに動いてもらうか」と提案し、アポリー中尉はそれに同意して信号弾を発射しました。信号弾をキャッチしたのは白い戦艦で、これがクワトロ大尉のいう「アーガマ」のようです。戦艦アーガマはビーム砲を発射し、ビームがコロニー外壁に着弾したところでエンディングとなります。発射と着弾の間にはクワトロ大尉が「ほう…」と唸るカットが挿入されており、「(そう来るか…)」という言外の雰囲気を感じます。クワトロ大尉は、アーガマを指揮する人物の手の内をあまり知らないということなのでしょうか?
ここまでが機動戦士Zガンダム第1話「黒いガンダム」の本編となります。
クワトロ大尉の正体
エンディングはファ・ユイリィがハロと一緒に走っている映像です。クレジットを見ると、一番上に「シャア・アズナブル 池田秀一」と書かれています。シャア声のクワトロ大尉の正体はシャア・アズナブルで間違いないようですね。とりあえずこのブログではクワトロ大尉表記で通していこうと思います。
第1話「黒いガンダム」感想
感想文を書くつもりが下手な解説文(推敲なしver.で11000字弱)を書いてしまったので、Zガンダムの2回目視聴の感想をここでまとめておきます。
まずはじめに驚いたのは、カミーユが第1話ではガンダムに乗っていなかったということです。まっさらな心構えで第1話を見ると、カミーユはガンダムに乗るつもりがないように読み取れたので、ここからどのようにカミーユがガンダムに乗るのか楽しみに見ていこうと思います。
ジェリドのガンダム墜落は、記憶よりも基地の被害が大きかったのにビビりました。こんなことしてタダじゃすまない、という点では所詮軍人に喧嘩を売っただけのカミーユの比ではないと思うのですが、コイツには大したお咎めがなかったように記憶しているので、どうしてジェリドが相応の罰を受けなかったかにも注目したいですね。
また、第1話は戦艦アーガマがコロニーにビーム砲を発射するシーンで終わりましたが、クワトロたちが何を目論んで行動しているのかはわかりません。そこは次回で明らかになるでしょう。
2周目では一時停止と巻き戻しを駆使し、メモを取りながら視聴した結果、1周目には気づかなかった多くの点で新たな発見がありました。この調子で2話以降も見ていくのが楽しみです。拙い文章だと思いますが、できる限り推敲して、なんとか読める水準にしていくつもりです。どうぞよろしくお願いいたします。
公式サイト掲載のあらすじ
シャア・アズナブルの乗るモビルスーツ(以下MS)リック・ディアスは、サイド7のコロニー、グリーン・ノア2に向かっている。彼はクワトロ・バジーナ大尉と名を変え、反連邦政府組織エゥーゴに参加していた。
地球連邦軍を私物化し、グリーン・ノア2(別名グリプス)を軍事基地化するティターンズの偵察を試みたのである。コロニーに接近するリック・ディアスの中で、シャアはそこに新たなニュータイプの存在を感じていた。
同じ頃、グリーン・ノア1に住むカミーユ・ビダンは、ティターンズのジェリド・メサ中尉に、コンプレックスを持つ名前から性別を間違えられたことに激し、彼を殴る。そのことでティターンズに逮捕されたカミーユはMPに尋問を受けるが、コロニー内でテストが行われていたMSガンダムMk-Ⅱの墜落事故に乗じて脱走した。
一方、ティターンズが開発していたガンダムMk-Ⅱの存在を知ったシャアは、母艦のアーガマに連絡を取り、機体の奪取を決意する。アーガマの砲撃によってグリーン・ノア1への侵入口を開き、ガンダムMk-Ⅱ奪取作戦が始まろうとしていた。
公式サイトのあらすじには本編中に登場しなかった名詞(リック・ディアスなど)が登場し、話をわかりやすく要約してくれているので、本編を見た後に読むと内容が整理できてよいと思います。公式サイトにはキャラクターの紹介もあるのですが、重大なネタバレが含まれているのでこちらは閲覧をお勧めしません。
第2話予告
それがグリーン・オアシスからの別れの歌だ
それを追う、もう一機のガンダムMk-II
ガンダム同士の戦う異常な光景は新しい時代の幕開けか
次回 機動戦士Zガンダム 「旅立ち」
君は刻(とき)の涙を見る
※本編のセリフ、キャプチャ画像及び次回予告のナレーションはバンダイチャンネルで配信されている「機動戦士Zガンダム」を出典としています。
www.b-ch.com
*2:マイカーなら結構な金持ちですよね。駐車場というよりもスタンドのように見えますし、カーシェアのようなシステムでしょうか?
*3:1stにおける「ニュータイプ部隊」という言葉は劇場版で初めて登場するみたいですね
*4:バウンド・ドックに乗った時はちょっと調子にのってましたっけ?
*5:このコロニーの名称については色々とややこしい設定があるので2日目の記事で紹介しようと思います
*6:私はてっきり、クワトロ大尉にまかれたガンダムがバランスを崩して落ちてきたのだと思っていたのですが、機体番号をチェックするとクワトロと接触したガンダム(01)と墜落したガンダム(03)は別物です。連邦のパイロットよ…
*7:友人にも「なぜカードキーではなくギアが光ったのか」と聞いてみましたが理由に思い当たる人はいませんでした。ある友人は「バギーがすぐ発進できることを示しているのでは?」と言っており、これにはなるほどと思ったのですが、実際にはカミーユがバギーに乗ってからエンジンをかけるまで数秒を要しているためどうも違いそうです。今のところ私は「わかりやすく光らせられる部分がギアしかなかった」という身も蓋もない推測をしています。ペーパードライバー的にはこう考えるのが限界です
*8:検問所突破シーンに登場する黒いガンダムは「02」とマークされています
*9:私はこれを書きながら、1st第1話におけるジーンの「へっ、怯えてやがるぜ、このモビルスーツ」発言をなんとなく思い出しました
「日めくりカレンダーで振り返るZガンダム」について
20200403追記:各種配信サイトのURLを追加(YouTubeのガンダムチャンネルは1話のアドレス貼ったはずなのにいつの間にか14話にリンクされていた…一体なんなんだ?)
ご挨拶
こんにちは。メガネと申します。
この度は「日めくりカレンダーで振り返るZガンダム」というタイトルでこのブログを立ち上げました。「日めくりカレンダー」というのは、プレミアムバンダイで11月に発売された「機動戦士Zガンダム 日めくり万年カレンダー カミーユ・ビダンの言葉」のことです。先日私の家にも届きました。
ガンダムシリーズでも屈指の名(迷)言メーカーとして名高いカミーユ・ビダンのセリフによって、1日から31日までの日めくりカレンダーが構成されています。年・月の表記がないため1ヶ月が40日になったりなどしない限り半永久的に使うことが可能です。私は、このカレンダーを使うことをきっかけにZガンダムを振り返ってみようと考えました。
Twitterなどを検索すると「Zガンダムは難しい」という感想がみられますが、私自身もZガンダムのストーリーをぼんやりとしか把握できていません。視聴している時は、その場その場で展開されるドラマを楽しんでいたのですが、今になってストーリーを振り返ると、「なぜあの時あの場所で戦闘することになったのか」「あのキャラクターはどのように死んでいったのか」などの疑問に対する答えをサッと浮かべることができません。
そのモヤモヤを解消したいという思いがずっとあったのですが、TVシリーズ全体に散らばった疑問点を一つずつ潰していくという行為はなかなかにハードルが高く、いざ取り掛かることができませんでした。しかし今回、1日ごとにちょうどいいペース(と現時点で予想)でカミーユの足跡をたどれるようなグッズが発売されたこと、大学の授業にそこそこ余裕があること、冬コミに落選したことなど色々な事情が重なり、重い腰を上げ、Zガンダムという偉大な作品と自分なりに、初心者なりに向き合ってみようと決心しました。
(記事を一本書いた後の追記)1日1回更新は100%無理だとわかりました。絶対に日常生活に支障が出ます。とりあえず、週一回以上の頻度で更新することを目標とします。(あくまで目標です)
私のガンダム視聴歴
ガンダムを見始めたのは1年前からで、ガンダムシリーズについてはかなりの初心者です。これまでの視聴作品を見た順に上げていくと、
1st(TVシリーズ)→Z(劇場版)
→1st(劇場版)→ポケ戦
→Z(劇場版)2回目→ZZ
→SEED→F91→Gガン
→08MS小隊(OVA+劇場版)
→THE ORIGIN
→00(TVシリーズ+劇場版)
→0083(OVA+劇場版)
→∀ガンダム(現在視聴中)
というような感じになります。コミカライズ版はORIGINをほんのちょっと読んだくらいです。
ZガンダムはTVシリーズを一回、劇場版を二回見たものの、上述したようなモヤモヤした感じが未だに晴れずにいます。ネットでは「イデオン等を見るとZガンダムもわかりやすい」という意見も見ましたが、富野作品はガンダムしか見たことがありません。(追記:∀はつい先日見終わりました。とても面白かったです。次はイデオンを見ることにします。)
正直、ここまで振り返ったところで「俺程度の視聴歴で一体何が言えるというんだ」と思ってしまいました。TVシリーズを通して見たのはただの一回のみで、「富野作品」というジャンルの中でのZガンダムの位置づけも出来ていません。何を取り上げてどう読解しても過去に誰かがやったことの再現にしかならないでしょう。
だからといって、読解し、それを記録に残す作業を怠ればモヤモヤは一生ついてまわるはずです。このブログを書くにあたっては車輪の再発明を恐れない姿勢でやっていこうと思います。
どのような記事を書いていくか
とりあえず、この度の、2回目のZガンダム視聴においては「初心者(私)が引っかかるポイントを洗いざらい潰していく」ことを目標にしようと思います。1stガンダムの方は岡田斗司夫が現在進行形でやっている解説講座というものがあります(私はKindleで読んでます)が、あのような掘り下げ方はまあハナから無理な話です。アニメの演出や軍事描写の話はできません。
「引っかかりポイントをつぶす」などとしれっと書きましたが、おそらく大変な作業になると思われます(今は、イヤ~な予感がしつつもそこから目を背けている状態です)*1。うっかりすると再びモヤモヤに囚われかねないでしょうし、おそらく何度かそういう場面があるでしょう。根気強くやっていく所存です。
また、この企画のゴールとして「主人公カミーユ・ビダンがあのような結末を迎えるに至った経緯を理解する」「TVシリーズと劇場版でなぜ結末が変わったかを理解する」を設定したいと思います。そのために、本編を振り返るにあたってはカミーユの行動の動機と、行動の結果を一つ一つ丁寧に押さえていくことを、他の要素よりも重要視していきます。
終わりに
大学のレポート以外で長い文章(これを長いと言ってしまう程度の体力なのです)を書くのは久しぶりで、かなり読みづらいところもあるかと思います、すみません。毎日ある程度の期間これくらいの量を書いていけば、日めくりカレンダーが一周する頃にはそれなりに読みやすい文章が書けるようになっているのではないかと期待しています(文章を書く体力作りが、このブログを立ち上げた理由でもあります)。
書いてる私自身も思うように書けないのが歯がゆく、こんなひどい文章を公開していいのかという葛藤もありますが、とにかくやらんことには始まらないのでやっていこうかと思います。
それでは、これからの1か月間、「日めくりカレンダーで振り返るZガンダム」にどうぞお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
1日目の記事を書き上げた後の追記
(「追記」と書かれている箇所と、以下の段落は2019年11月29日(金)における投稿直前の追記となります。)
先ほど書いたように、1か月で完結させる(=1日1回更新する)のは100%無理です。最悪、完結まで年単位の時間を要するかもしれませんが、是非お付き合いいただければと思います。
また、記事の構成として「日めくりカレンダーにおける1日分を記事1本とする」ことをできる限り維持しようと考えています。お手元にカレンダーをお持ちの方はお分かりになると思いますが、2-5日の4日分が第2話から採られているなどセリフの採用頻度にはかなりのムラがあり、上記の方針を守ると一つ一つの記事の長さがバラバラになることが予想されます。そのようなブログが読む人にとって親切かどうかは私自身悩みどころですが、ここでは意地を貫き通してみようかと思います。
続いて、本編の振り返り方は「本編のタイムラインをなぞり、一つ一つコメントしていく」という方法をとりました。その結果、1日目の記事は約12,000字になってしまい、「ダラダラ書くのではなくキチンと項目を立てて文章量を減らすべきではないか」と悩むこともありました。*2それでもこの書き方にしようと考えたのは、「Zガンダムを視聴して思ったこと考えたことを全て記録に残そう」と思ったからです。記事を書くために、視聴中の巻き戻しと一時停止を多用しながらメモを取ると、想像以上に色々な情報が視聴者に提示されていることがわかりました*3。例えば「なぜカミーユはガンダムに乗ろうと考えたのか」を題材に1日分の記事を作成することもできましょうが、そうすることで切り捨てられてしまう内容がとてももったいないように感じられました。一言でいえば、「見るべき部分が多すぎる」ということです。これだけのものを与えられて素通りするのはあまりにももったいない。このブログでは、私が気になった部分を気が済むまで取り上げてみようと思います。
以上をまとめると、「人に読んでもらうこと以上に、自分の書きたい内容を書くことを重視する」ということになります。誰に向けた記事を書くのかということについてはかなり悩んだのですが、結局は私の「腰を据えてZガンダムと向き合う」という意思を優先することにしました。このブログは「Zガンダムの感想・解説ブログ」よりも「俺用のZガンダム視聴記録アーカイブ」の色が強くなると思います。かなり独りよがりな執筆方針になりますが、アクセスしていただいた方に楽しんでいただけたら幸いです。
記事の更新は2019年12月1日(日)からスタートします。よろしくお願いします。
最後に、Zガンダムめちゃくちゃ面白いので皆さんもぜひご覧になってください
:前にもリンク貼ったんですが、なぜか14話のリンクに変わってました。リンクがおかしかったらすみません。
各種有料配信(見放題サービス対象(2020.04.03現在))
:加入者が多そうなサービスを上げておきました。